4月に地方の賃貸アパートに車が納車されてから、早くも3か月以上が経ちました。
自宅では常に100Vのコンセントを使って充電しています。
毎月1,000km以上走行しているので、100Vでの自宅充電がどんな感じなのか、私の経験が参考になれば嬉しいです。
充電の具体的な方法はこちらで紹介しています
100Vコンセントでの充電に意味はあるのか?
結論から言うと、十分に意味があります。日常の買い物程度の移動なら、100V15Aの充電でも全く問題ありません。
50km走行分の電気を充電するには約5時間かかりますが、帰宅後から翌朝までケーブルをつなぎっぱなしにできるので、実質10時間以上充電可能です。
毎日50km以上走らない限り、翌朝に充電が不足する心配はありません。
それよりも、ガソリンスタンドに行く必要がなくなったことで、時間に余裕ができたと感じています。ガソリンはスタンドでしか給油できませんから、忙しい平日でも燃料が減れば立ち寄らざるを得ません。
地方でも通勤時間帯の渋滞の中、ガソリンスタンドで給油して帰宅すると、あっという間に1時間近く経ってしまうこともあります。一方、電気自動車なら自宅で充電できるので、用事を済ませたらそのまま帰宅して別のことに時間を使えます。
忙しい平日に時間を取られずに済むのは、本当に便利だと実感しています。
100V充電で十分な条件とは
3か月使ってみて、100V充電でも問題ない条件がかなり明確になってきました。今のところ、この使い方で困ったことはありません。
1日の走行が50km以下
往復50km以上の長距離通勤でなければ、100V15Aでも十分対応できます。それを超えると、通勤以外に車を使う場合、翌朝までに充電が間に合わない可能性が出てきます。
週末ドライブでは急速充電で70%以上にして帰宅
週末のドライブや旅行で電気が減った場合、急速充電器で70%以上まで充電してから帰宅しています。ポイントは、帰宅時に70%以上の残量を確保することです。
ただし、翌日に車を使う予定がなければ、このルールにこだわる必要はありません。私はいつでも車を使える状態にしておきたいので、今はこの方法を続けています。
慣れてくれば、50%程度でも十分かもしれません。最近1年半以上100V充電を使ってみて、50%残っていれば急な用事にも対応できると気づきました。50%あればスーパーチャージャーまで移動して急速充電できるので、特に困ることはありません。
日産の充電ケーブルがテスラ純正より優れている点
日産の普通充電器「3NK5E」はケーブル長が7.5mあり、テスラのモバイルコネクター(6m)と比べると1.5m長いです。この差が意外と大きいと感じています。最初は長すぎると思っていましたが、使わない分は巻いておけばいいですし、短くて届かないよりは長い方が断然便利です。
また、3NK5Eのコントローラには四隅に固定用の穴があり、S字フックを使えばケーブルに負担をかけずに吊り下げられます。一方、テスラのモバイルコネクターにはそのような穴がないようです。
屋外で使い続けるなら、テスラのモバイルコネクターより日産の充電器の方が頑丈そうです。テスラのものはどちらかというと緊急用という印象で、日産のものは常設使用を考慮した作りだと感じます。
ただ、最終的にはテスラのモバイルコネクターに切り替えました。変換アダプターが不要で使いやすいので、今はこちらの方が快適です。
100Vなら電気契約の変更が不要
賃貸住宅で200Vコンセントを設置するには電気工事が必要で、大家さんの許可が欠かせません。戸建てでも、200V対応にするには40Aから60Aへの契約変更や工事が必要になる場合があります。
一方、100Vなら基本的にそのような手続きは不要です。ただし、IHや電気温水器などで電気を多く使う場合、契約変更が必要になる可能性はあります。
住宅ごとに条件が異なるので、実際には個別に確認が必要です。最寄りのコンセントが単独回路(ブレーカーとコンセントが1対1)でない場合、利用は避けた方が安全かもしれません。
自宅に屋外用の防水コンセントがあれば、それが単独回路かどうか確認してみる価値があります。場合によっては、100Vのコンセントとブレーカーを200V対応に変えるだけで、200V充電環境が手に入るかもしれません。不安ならプロに相談するのがおすすめです。


カテゴリ→自動車関連サービス→EVコンセント設置、でプロを検索できます。


100Vだとプレコンディショニングでバッテリーが減る
モデル3には出発前にエアコンを稼働させる機能があり、真夏や真冬には重宝します。しかし、100V充電では充電中でもバッテリーが減ってしまうことがあります。おそらく、充電速度よりもエアコンの消費電力の方が大きいのが原因です。
例えば、100%まで充電していても、エアコンを動かすと98%になって出発することになります。夏場はまだしも、冬場はさらに電力を消費しそうなので、どうなるかは未知数です。
追記:冬を1回経験しました。雪が積もった状態でも、出発前の暖房で5%以上減ることはなく、95%で出発できているので、特に問題はありませんでした。
実際の充電時間はどのくらい?


上の画像は100V15Aで充電した際の完了までの時間です。私が「70%以上で帰宅する」ルールを設けている理由は、この充電時間にあります。例えば、夜8時にこの状態なら、翌朝7時に充電が完了します。
100V充電がなければ69%から出発することになるので、その差は大きいと感じています。
月500kmをコンセント充電した場合の電気代




充電料金のシミュレーションはこちら
電気単価が29円(再エネ契約で少し高め)でも、月500km分の充電で電気代は約2,000円です。これに急速充電のZESP3プレミアム10の2,750円を加えた4,750円が月々の電気代になります。ただし、ZESP3は現在、日産の電気自動車ユーザーしか契約できなくなりました。
月500kmを急速充電器で充電した場合の電気代
もし今モデル3を購入した場合、自宅で500km分を充電し、残り500km分を急速充電するとします。充電カードなしなら、日産の急速充電(30分2,970円)を月に数回利用することになり、500km分の充電で約11,380円かかります。
eMPの充電カードを契約すれば充電料金は6,875円になりますが、走行しなくても約4,000円の定額料金がかかります。車を使わない月があると損してしまうプランです。
テスラのスーパーチャージャーが近くにあれば、約5,000円で充電でき、定額料金も不要で充電速度も速いです。自宅充電やイオン、エコQ電などの格安充電器が近くにない場合、EVの充電コストがハイブリッドより安いとは言い切れない状況です。
充電カードなし:約11,400円
EMPの充電カード:約7,000円
テスラスーパーチャージャー:約5,000円
イオンで500km分の充電料金がいくらになるか興味のある人はシミュレーションしてみてください。あまりに安すぎます。ただし、競争率は高いです。
まとめ
当初は100V充電をおまけ程度に考えていましたが、実際には日常生活の基盤となっています。100V充電を基本に、足りない分を急速充電で補うスタイルです。
インフラに負担をかけない100V充電は、実はエコな選択肢なのかもしれません。
ZESP3プレミアム10では毎月100分の無料充電ができますが、コロナ禍で急速充電の機会が減り、無料分を使いきれずに余ってしまいそうです。そう考えると、コンビニの中速充電器で時間節約するのも良いかもしれません。
現在、日産車ユーザー以外はZESP3を契約できません。
日産販売店の急速充電器は速いですが、充電中の待ち時間が暇なので、ついでに充電できる方法を模索中です。費用と時間のバランスが取れる方法を見つけたいですね。


コンセントで充電できない時もあります。
電気工事士の免許を取得して自分で200Vコンセントを設置した記事はこちら
コメント
素晴らしい記事をありがとうございました。質問があるのですが、100VのコンセントはEV用の専用コンセントを付けられたのでしょうか?それとも、屋外用に普通に設置されているコンセント(アース付きの3端子)を使用されているのでしょうか?
ご覧いただきありがとうございます。100ⅤのコンセントはパナソニックのWK4102Kを使用しています。屋外用に普通に設置されているタイプです。EV専用のコンセントは使用していません。
ただ電線の状態等によっては15Aでは電圧降下が起こってしまい、5Aや10Aでの充電になる場合がありました。