今回は電気自動車でよく取り上げられる走行距離について、地方在住の目線から見て妥当なのか考えてみました。
1日40kmしか走らないというのは本当なのか
メディアなどで1日40km以下しか乗らないから走行距離はそんなに必要ないという話が出た時期がありました。1日40kmを毎日走ると、1年で14,600kmになります。
たしかにそんなに走らないと感じます。しかし、それは1年間の走行距離を365日で割っただけの数字です。
実際の場面を考えてみないと、本当に利用者にとって必要な走行距離はわからないと思います。
山陰の地方都市在住の家族の車の使い方
地方都市ですから、公共交通機関は全く使えないといってもよいくらいです。電車は1時間に一本、バスは30分に1本といった具合です。どこに行くにも車が必要です。
私は駅前に住んでいるので、比較的車の使用は少ないほうです。通勤は自転車です。
車を使うのは外食や買い物、週末のおでかけ、年数回の帰省や旅行です。
どのくらいの走行距離になるか計算してみた
とはいっても、モデル3を購入して3ヶ月で3000km以上走行しています。
毎月1000kmです。このほとんどを週末のお出かけに使っていると考えると、月に5週で割ると200kmになります。
土曜も日曜も出かけることは少ないので、どちらかの1日で200km走行していることになります。
月曜から金曜に2割走行しているとしても、160kmです。
で、これはモデル3を購入して3ヶ月での話です。コロナ禍のおかげで帰省も旅行も全くしていません。
週末のお出かけだけでこうなっています。
帰省や旅行が再開すれば、もっと走行距離は増えると思います。
結局どれだけの走行距離が必要なのか
2週間に一回の小旅行
往復400km、県をまたいで移動、宿泊先での観光、帰宅
行先がどこになるかで充電環境は全く変わります。一泊の温泉旅行で途中にスーパーチャージャーがない場合は、宿泊先に普通充電があるかどうかが重要になります。
宿泊先で充電できればよいのですが、無理な場合はチャデモ充電器でしのぐことになります。そうなりたくない場合は充電のできる宿を選ぶことになります。
3ヶ月に一回の帰省
日本海側から太平洋側へ、往復400km、帰省先で100km移動、計500km
太平洋側に移動するとテスラのスーパーチャージャーがあるので、ここで充電すれば時間もかからず快適にドライブできます。地方から都会へのドライブは全く心配ないことが分かります。
これはテスラに限った話で、日本の規格であるチャデモ充電器は一か所に1台、50kw以下が現状ですから、帰省シーズンには充電待ちの渋滞ができてしまい、予定どおりに移動するのは困難だと思います。
最初から公共交通機関を使って移動することを検討した方がいいかもしれません。
週末の日帰り旅行
隣の県へ往復150km
このくらいの距離であれば、40kw以上のチャデモで30分充電すれば十分です。今のところ一番良いのは道の駅などで休憩する間に充電するという方法です。満充電にならなくても、10分でもバッテリーを充電すれば時間が無駄になりません。
まとめ
年に数回の帰省で合計500km、月2回の小旅行は合計400km必要とわかりました。
途中に2回充電できると考えると、満充電400kmから走行開始、半分の200kmで200km分充電、200km走行、200km分充電、100km走行して帰宅、バッテリー残量300kmとなります。
このくらいの余裕がないと、安心して旅行できないと思います。バッテリーに余裕がないと、途中で気になるところが見つかっても行くことができません。自家用車のいいところは予定を気軽に変更できる柔軟さです。バッテリーに余裕がないと、予定どおりにしか移動できず、自動車のいいところが活かせなくなってしまいます。
テスラには独自のスーパーチャージャーによる充電ネットワークがあり、本州内であればスーパーチャージャーからスーパーチャージャーへの移動ができます。
その結果、充電の心配なく遠方への移動ができるのです。私は実質の航続距離が400km以上あれば、必要十分だと思います。それ以上は充電器が増えれば問題ないと考えています。
また、実際の走行距離は真夏でもカタログの70%程度はあります。エアコンをまったく我慢せずガンガン利用してもこのくらいなので、今のところ全く困っていません。
チャデモも120kwが計画中のようですが、これが実用化になり高速道路に設置されると国産電気自動車も快適にドライブできるようになりそうです。
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